------------------------------------------------------- FJK コンピュータ囲碁大会、大会規約案 Ver.0.3 2000-02-28 ------------------------------------------------------- 大会規約 本文: [大会ポリシー] (1)大会を通して囲碁プログラムのレベルの向上に寄与する (2)選手の交流、情報交換の場を提供する (3)囲碁プログラムの底辺の拡大を目指す (4)強い選手も弱い選手も最後まで参加できるようにする 1.日程 参加申し込み締め切り 2000年5月10日(水)← 延長しました 事前の操作確認 5月31日(水) 大会 6月 1日(木)、2日(金) 2.場所 〒240-0198 神奈川県三浦郡葉山町上山口 1560-39 湘南国際村センター TEL 0468(55)1810 フロント(7時〜23時) http://www.shonan-village.co.jp/~svc/top.j.html 3.交通 JR逗子駅からバスで約30分。詳細は湘南国際村センターのホームページを参照。 4.主催 ゲーム情報学研究会 5.協力 情報処理学会 6.賞品 上位入賞者に賞状 7.登録 (1)参加資格 a) 国籍、性別、年齢は問いません。 b) 個人、チーム、団体いずれも可。ただし、同一のプログラムを 複数登録することはできません。 c) 代表者は、プログラム開発者、または開発者から許可を得た者に限りま す。 d) 参加プログラムは、他人のプログラムのコピー等の不正行為に よらないものであること。 e) 参加プログラムは通信機能を完備していること。 但し、通信機能が付いていなくとも参加は出来ますが、操作時間 も持ち時間から差し引かれます。 (2)申込方法 付録Dの参加申し込み書に記入の上、E-mailまたは郵便で送付して下さい。 参加者は参加者メーリングリスト(ML)に登録されます。 (3)申込先(大会事務局) 〒243-0198 神奈川県厚木市森の里若宮3-1 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 吉川厚 TEL.046-240-5211 FAX.046-270-2359 電子メール: yosikawa@rudolph.brl.ntt.co.jp (4)参加費 無料 (5)申込後のキャンセル 大会前日までキャンセルを認めます。電話での応対は極力ご遠慮願います。 8.機材と確認 (1)機材は参加者が用意するものとします。大会事務局は機材の貸し出し を行ないません。機材の事前郵送による保管も原則として行いません。 使用する計算機は会場の制約の問題からノートパソコンを強く推奨します。 多大に電気を使用する場合は、計算機の変更をお願いする場合があります。 また、リモートアクセスをして対戦することは認めません。 参加者に与えられるコンセントは1つのみです。追加のコンセントが必要な 場合は、各自でテーブルタップを持参してください。 通信対戦に必要なRS-232Cクロスケーブル(9ピンコネクタ)は各自で持参し て ください。必要ならば変換コネクタなども持参してください。 (2)対局は原則として、通信対局方式によります。 この大会で使用される通信規約は、Standard Go Modem Protocol(SGMP) の簡易版です。詳細は付録 Aを参照してください。なお、SGMPについては、 ftp://ftp.nuri.net/Go/programs/protocol.Z (英語) http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/gomodemj.txt (日本語) をご覧下さい。 通信関係はCGF(Computer Go Forum)の通信プログラムを利用させて頂きま す。 通信プログラムとその実装例、DLLなどはCGF Webページ http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html で公開されています。 参加者は事前にデモプログラム http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/cgfgnu02.zip を用いて通信のチェックをしてください。 通信を実装していない場合は、代理通信用のプログラム http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/cgftest.zip を使って、手入力で対局を行ないます。手入力にかかる時間も持ち時間か ら差し引きます。 (3)大会前日の午後、会場において通信機能を含むマシンのテストを行い ます。このテストへの参加は義務ではありませんが、参加しなかったこと による不利はその人の責任です。これらを一切せず、通信が不良であった り、大会側が用意する通信テストに慣れないがゆえにハンディを生じても 大会側は一切関知しません。またプログラムを改良する言語ソフトなどは 各自で用意して下さい。 9.対局時の操作 (1)参加ソフトは、原則として応募者が操作しなければなりません。応募者 が操作できない場合は、操作の代理人を大会受付時までに申請するもの とします。 (2)1局の間でのプログラムの修正は許されません。ただし、次の対局まで に修正をする事は可能です。不必要なキータッチ等の操作は不当な情報 を与えたものとみなされる場合があります。 (3)通信機能のないプログラムが対局する場合は代理通信プログラムを 使って自分のプログラムの着手を入力します。着手の入力間違いは 自動的に負けになります。 10.試合数と組み合わせ 1日目、2日目とも(変形)スイス方式によります。ただし、参加チーム数に より方式が変る場合があります。試合数と組合わせ方式は大会一週間前まで に大会Webページに掲載されます。 6.大会の運営規則 (1)手合割:互先、先番5目半コミ出し。先後はにぎりで決定します。 (2)持ち時間:各50分とします。300手以内に一方の持ち時間が切れた ときには、切れた側の時間切れ負けとします。300手を越えていた 場合は、勝敗は審判が判定します。400手を越えた場合、残り時間に 関わらず対局は中止となり、勝敗は審判が判定します。消費時間は、 それぞれのソフトで計測します。1秒未満は切り捨てて構いません。 不正があった場合は審判が扱いを判断します。 (3)遅刻:第1試合の組合わせ前までに連絡がなく遅刻した場合は、全試合 失格となります。連絡があった場合は、遅刻時間を持ち時間から差し引 きます。第2試合以降の場合、組合わせ時までに来なかった場合は負け となります。第1試合の組合わせは受付時間終了直後に行ないます。 詳しい時間は大会二週間前までに大会Webページに掲載されますが、 目安として午前10時00分頃とします。 (4)変形スイス方式の場合は、試合の終了直後に次の試合が始まる場合が あります。この場合は、最大10分を限度として休息をとることが出来 ますが、それ以上は遅刻とみなします。 7.順位の決定 (1)順位は次の判断の順番で決定します。 1)勝ち数の多いもの 2)全対局相手の勝ち数の合計の多いもの(ソルコフ) 3)負かした相手の勝ち数の合計の多いもの(SB) 4)負かした相手の勝ち数が最高と最低の2人を除いた相手の合計が多い もの(MD) 5)直接対決があった場合は、勝ったもの(DH) 6)対戦表の順位が上位のもの(組み合わせ時に決定する) これでも決まらない場合は同位とします。 8.対局ルール 日本囲碁規約(平成2年制定版)によります。 この規則はCGFのWebページから参照できます。 http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html ルールの解釈については、審判の判定に従って下さい。 9.終局と勝敗の決定 (1)次のいずれかの場合に終局とします。 a)双方が連続してパスした時。 b)プログラムが投了の意志表示をした時。 (通信には投了は存在しないので送ってはいけません。 画面に表示し、停止するのみ) c)操作者が投了の意思表示をした時。 d)一方の持ち時間が無くなったとき。 e)400手を越えた時。 f)反則があった時。 g)その他審判が必要と認めた時。 (2)死に石の表示: 正常終局したとき、死に石は明確にモニター 上に表示してください。 (3)勝敗:プログラムが地の計算を行ないます。プログラム同士 の地の計算が目数まで一致した場合、それを結果とします。 一致しなければ、プログラム操作者同士で勝敗を判定します。 双方で勝敗に合意出来ない場合は審判が勝敗を判定します。 (4))対局が終ったら勝敗記録用紙を提出して下さい。 10.異常事態の処置 (1)プログラムの異常終了や通信エラーによる停止、電源事故などが 発生した場合は、審判が勝敗などを判断します。 (2)不正な行為: 不正な行為が発覚した場合には、その時点でその 対局は負けとなり、その後の対局は失格となります。 (3)争議申し立て: ここに記載されていない原因による争議は、 審判が裁定を行ないます。審判で判断がつかない場合は大会実行 委員長が判断を下します。 いかなる場合についても大会実行委員長の裁定は最終判断であり、 参加者はこの裁定に従わなければなりません。 11.棋譜 a)対局が終ったら棋譜ファイルを1局毎に保存して下さい。 b)全対局終了後にすべての棋譜を係の者がフロッピーで回収します。 c)全対局者の棋譜は後日、大会Webページにて公開します。 d)棋譜の表記形式はSGF(Smart Game Format)形式を推奨します。 (SGF形式については付録Bを参照)SGF形式以外の場合は 読み方等の説明を加えてください。 e)棋譜の著作権は主催者に帰属しますが、非営利の目的には自由に 使用できます。 12.アンケートのお願い (1)参加者は、付録Cに示したアンケート項目に従って、自分のプログラムの 説明をしてください。この説明は大会当日選手ならびに観客に配ります。 a)大会申し込みと同時にアンケートを送ってください(電子メールを推奨。 フロッピディスク、印刷物でも可)。 13.関係するWebページ・メールアドレス一覧 最新の情報やこのパンフレットの補足情報などは、大会Webページをご覧下 さい。 参加申し込み、お問い合わせは大会事務局までお願いします。 電話での応対は極力ご遠慮願います。 a)大会Webページ (大会全体の案内・最新情報) http://www.brl.ntt.co.jp/sig-gi/fjk2k-go/index.html b)大会事務局 (参加申し込み、お問い合わせ) yosikawa@rudolph.brl.ntt.co.jp TEL.0462-40-5211 FAX.0462-70-2359 ---------- 付録 A:大会通信規約(SGMPの簡易版) 大会で使うSGMPのコマンドは、通信エラーを減らすために以下のよう に統一します。 ・NEWGAMEは必ず黒から送る。白はただ待っているだけ。 ・白はNEWGAMEに対して、QUERY(11)とQUERY(8)をきき、その答えが ANSWER(2)とANSWER(1)だった場合のみ、OKを返して黒の手を待つ。 ・黒はOKが返って来たらMOVEで手を送り、白はそれに対してOKを即座に返す。 ・白はMOVEで手を送り、黒はそれに対してOKを即座に返す。 以下、黒白交互にこれを繰り返す。 ・データの再送は、OKが20秒以上返ってこなかった場合のみ、送ってもよい。 通信初期化手順は、 黒 白 NEWGAME ---> <--- QUERY(11) あなたの色は? ANSWER(2) ---> 黒です。 <--- QUERY(8) ハンディは? ANSWER(1) ---> 互先です。 <--- OK この固定された手順になります。これ以外のQUERYを送ってはいけませんし、 これ以下を送らないのもまた駄目です。 またQUERY(11)と(8)の順番が逆でもいけません。 手の交換は MOVE ---> 手を送る。 <--- OK これでワンセット。これを黒白が終局まで交互に繰り返します。 実際の内容は、 Try COM1 ... Send --> 01:a1:a0:80 :Send NewGame Read <-- 03:be:b0:8b :Receive Query(11) Send --> 02:c4:c0:82 :Send Answer(2) Read <-- 00:b8:b0:88 :Receive Query(8) Send --> 01:c2:c0:81 :Send Answer(1) Read <-- 02:88:87:ff :Receive OK Game is ready! Send --> 00:85:d2:b3 :My Move. Pos(1-361)=307 Read <-- 00:86:87:ff :Receive OK Read <-- 01:92:d4:bd :Your Move. Pos(1-361)=61 Send --> 02:88:87:ff :Send OK ・ ・ ・ このようになります。 CGF Webページには、以下の3つのプログラムがあります。 CGFGO .EXE ・・・ 通信代理プログラム(通信機能を持たない プログラムは、これを使用します。操作時間も 持ち時間に含まれます) CGFCOM .DLL ・・・ 通信関数を含んだライブラリ CGFGNUGO.EXE ・・・ GnuGoを使った通信対戦デモプログラム(全ての プログラム はこのプログラムと対戦できる事を 確認して下さい) 通信処理に不慣れな方は、CGFCOM.DLLを使用する事により、通信処理の 苦労を軽減する事が可能です。詳しくは、CGFCOM.DLLに付属のドキュ メントをご覧ください。 CGFCOM.DLLを使っているプログラムは、上記の通信仕様を満たして いますので、変更の必要は特にありません。ただ、CGFGNUGO.EXEと黒白、 共に打てる事を確認しておいて下さい。COMポートが2つついているパソ コンならば、1台だけで通信の確認をする事も可能です。 付録 B:Smart Game Format (SGF) SGFは、()の中に、;で始まるノードの列で表されます。最初の ノードはルートノードと呼ばれ、一局全体にかかわるプロパティを含んで います。 ルートノードの次のノードが第一手を表します。 (; GM[1]FF[1] /GMはゲームの種類を表す。囲碁は1,FFはSGFのバージョン /(1〜4)を表す。 SZ[19] /盤のサイズ。19路盤 PB[player black] /黒番の名前 PW[player white] /白番の名前 DT[date] /対局日 PC[place]    /対局場所 KM[komi]     /コミ TM[time for each player] /持ち時間(分) RU[rule]     /使用するルール。Japanese RE[result]    /結果 B+10.5は黒番10.5目勝ち。B+Rは黒中押し勝ち EV[event]    /イベント名。FJK Computer Go Championship GN[game name] /ゲーム名。round 1 ;B[aa];W[bb];B[cc]../黒番から見た左上をaa,右上をsaとする。10手ごとに 改行。 ;B[tt]W[tt]) /パスはtt。 具体例 (; GM[1]FF[1] SZ[19] PB[Black Program] PW[White Program] DT[2000-06-01] PC[Shonan, Japan] KM[5.5] TM[50] RU[Japanese] RE[B+0.5] EV[FJK CGC] GN[round 1] ;B[dd];W[pd]..... ;B[tt];W[tt]) 付録 C: アンケート内容 (1) プログラム名 (2) 開発者の名前 (3) 最近3年間の成績 (4) プログラムの強さ(段級位) (5) プログラムの入手方法(商品やフリーソフトになっていますか?) (6) 開発目的(以下から選択して下さい。複数選択可) ○商品開発 ○学術的研究 ○囲碁が趣味 ○その他( ) (7) プログラムに関する公表された資料(商品紹介記事、発表論文、 ホームページなど)があったら教えて下さい。 (8) プログラム言語 (9) 思考部分のプログラムソースサイズ(行数) (10)どのような知識データベース(定石データベースなど)を持って いますか。また、その規模はどのくらい(何パターン)ですか。 (11)一手あたり平均で何手ぐらいの候補がありますか。 (12)単独の石(縦横につながった同色の石の集合)の捕獲は、どの ように処理していますか。 ○パターンを用いている(パターン数 ) ○探索を用いている(探索時の幅 深さ ) ○パターンと探索を組み合わせている (パターン数 探索時の幅 深さ ) ○その他( ) ○処理していない (13)密集した同色の石の集合の強弱や捕獲は どのように処理していますか。 下図の黒を例に説明してください。 +++++++++++ ++++○++++++ ++++++○○+++ +○○○○●●●○○+ ○○●●●●++●○+ −−○○●−−−−−− <-- 盤端 (14)偶然ではなく、故意にコウだてを打てますか。 また、コウを仕掛けることができますか。 (15)生死に関わる手がなく、残り10手ぐらいで終局すると プログラムが認識した場合、残り10手をどのように処理して いますか。(以下から選択して下さい) ○それぞれの候補手の価値を計算して、最も大きい手を選ぶ。 ○残り10手を探索によって、最善手順を求める。 ○その他( ) (16)プログラム自身が、対局を通じて学習する機能がありますか。 (17)高速化のための工夫は何かありますか。 (18)次にプログラムに取り入れたいと考えている機能は何ですか。 (19)その他、プログラムの特徴(技術的なことでも棋風でも)があれば 書いて下さい (20)あなたのプログラムが日本棋院基準のアマチュア初段になるのはいつ頃 だと思い ますか。 付録 D 申込用紙 FJKコンピュータ囲碁大会 申込書 ・代表者氏名: ・フリガナ: ・年齢: ・国籍: ・職業: ・住所: ・電話番号: ・FAX番号: ・E-MAIL: ・プログラム名: ・チーム名(あれば): ・他のプログラマ名: ・操作代理人(いれば): ・使用するコンピュータ(CPU/クロック): ・コンピュータ機材(ディスプレイを含む)の電気容量(必須): A ・通信機能の有無:有 無 予定 付録E:宿泊案内 本大会は情報処理学会の合同研究会のデモセッションとして開催されます。研 究会参加者に宿泊の斡旋が行われていますが、本大会参加者もそれに準じて宿 泊の申し込みが可能です。以下の要領で申し込んでください。 ---------------------- 遠方から参加される方のために以下の通り宿泊施設を団体予約しました。 申込の際には、氏名、連絡先、所属研究会の他に、a.シングル/ツイン の別、(ツインでroom mateの指定がある場合は付記のこと)、b.性別、 c.年齢、d.食事(朝食・昼食・夕食それぞれ)の要・不要を明記して E-mailにてお申し込みください。受け付けは先着順とさせていただきま す。 -シングル78室、ツイン22室 -6500円〜9000円(税・サ別) -別途 朝食1200円 昼食900円 夕食2500円(税・サ別) ・食事について 食事のみの予約も上記金額で受け付けます。ご希望の方は、氏名、連絡 先、食事を要する日にちを明記してお申し込み下さい。 *懇親会・宿泊等の申込および照会先:渡辺(情報処理学会) E-mail: watanabe@ipsj.or.jp Tel(03)5484-3535 FAX(03)5484-3534